なにはともあれ、灰田佳奈は自分がやったと認めた。

その理由は。

『だって、あなた、目障りだったんだもの』

ふふふ。

笑っちゃうでしょ?

目障りなら、実力で巻き返せばいい。

私はそうやってここまで来たんだから。



教室では心配顔のビアンカと梨央奈が待っていた。

「大丈夫だった?」

梨央奈が心底心配そうに聞いてくる。

「全然大丈夫。だってわたしだもの」

涼しい顔で言ってのけると、ビアンカは当たり前、という風に笑った。

「まぁ、そうだと思ってたわ」

「だよねぇ。だって凛華だもんねぇ」

そうよ。

私、東城凛華だもの。

これで一つの事件が片付いた。

だけど、まだ私たちは知らなかった。

このあとに、私たちを揺るがす史上最大の事件…ことが起こるなんて。