そして待ちに待った放課後。

私と郁君、怜音君、大和君、遥希君は校舎裏に来ていた。

ちなみに、遥希君は、私の事を郁君から聞いてかなりいらだち、屋上から教室に郁君を引きずって戻ってきた。

その時教室は騒然として、遥希君は自分が興奮しすぎていた事に気づき、真っ赤になった。

それは置いといて。

「おい来るぞ」

怜音君のひと言で少し緊張が走る。

そして、灰田佳奈が来た。

「あら、東城さん。何の用かしら?」

まずは私だけで灰田佳奈に問い質す。

「先輩。私にいろいろ嫌がらせしてたの、先輩ですよね」

単刀直入に聞くと。

「あらどうしてそう思われるの?私に怒りをぶつけているのならおやめになって?」

は、何なのこいつ。

まあ私に嫌がらせするような姑息なやつなんだから仕方ないか。

「先輩、そうおっしゃると思ってちゃんと証拠は用意しましたよ」

私が冷静に言うと少しだけ先輩の顔に焦りの色が浮かんだ。

ふっ。

いい顔してんね。

物陰に隠れていた4人が出てくる。

「あ、え?」

先輩は明らかに驚いている。

「ほーら先輩?ここに証言者の声残ってるんだあ」

大和くんが先輩の顔の前にボイスレコーダーをちらつかせる。

「な、何のことかしら?」

「もう隠せませんよ。言ったらどうですか?」

私が自白を促しても。

「だから、何のことと聞いているでしょう」

と、あくまでシラを切るつもりらしい。

しょうがないやつだねえ。

『あの日の放課後、灰田佳奈ちゃんがシャイニーの教室に入ってくの、見たんです!何やってるのかな、って疑問に思いました』

証言を聞いて、灰田佳奈は明らかに焦ってる。

「う、嘘よ、そんなの!信じてよ、郁君!」

なんで郁君に?

あぁ、そういうことね。

好きだったんだね。

ばっかみたい。

あほらしいね全く。

「お?郁、こいつお前のこと好きらしいぞ!」

怜音君が茶化すように郁君に言う。

「え…。ほんとなの…。だとしても、無理だよ…。だって凛華ちゃんにこんなにひどいことするんだもん!僕、許せないよ……!」

はっはっは。

ざまあみなさい。

私に逆らうとこういうことになるんだから。