「きりーつ、きをつけー、れーい」

の声がし、授業が始まる。

この声は委員長をしている幼馴染みの一人の三島瞬だ。

明るくお兄ちゃんな爽やかタイプだから委員長には向いていると思う。


そして、また世界が終わったら、なんてことを考えているといつのまにか授業が終わったみたいだ。

みずきが後ろの子と話しているので私は鞄の中から小説を出した。

みずきが他の子と話したりとか用事があって教室にいないときの習慣だ。


小説を読んでいると、小さな声で呼ばれた。

「みやの。」

感情の起伏の少ない声。

顔をあげると

ん、といいながら小説を差し出される。