辺りが暗くなり、急いで家に帰ろうと、少女は近道をした。
怪しげな夜の店が並ぶ通り道。
胸元を大きく開け、派手な化粧をした女の人に聞いてみた。

「恋って何?」

女の人は寂しげに苦笑して言った。

「忘れたくても忘れられない、深い傷あとみたいなものね」

女の人に見送られ、少女は家まで走った。