調子変わらずな2人に峰が「この調子だと、また呼び出されそうだな」と小声で言った。

あたしも「確実だね」と深く頷く。

頭髪・服装検査のときにケイちゃんと野々花がセットで呼び出されるのはもはや恒例と言っても過言ではない。
明日、野々花を沢山労ってあげよう。

2人を改札口で見送って駅を出ると、空はオレンジ色からぼんやりと濃い藍色に変わりかけていた。

学校にいた頃にはどんよりと曇っていたけれど、今は白い三日月が鮮明に見えるくらいに澄んでいる。


「空、晴れてたんだな」

「え?」


自分の考えていたことと同じことを言われ、あたしは驚いて峰を見る。

峰は歩きながら、空を見上げたまま。