「でも、あんまそんな気しなかったな」
「いつも一緒にいるからね」
こんな風にみんなで歩いて帰るのも、いつの間にか自然なことになっている気がする。
「俺、この4人でいるときが一番落ち着くっていうか……なんか一緒に居て楽なんだよね」
「あんたは緊張感あるくらいが丁度良いと思うけど」
「それは同感だわ」
「え〜、そうかなあ」
野々花と峰のきつめな言葉をのんびりと受け止めるケイちゃんにあたしは思わず笑った。
駅に着くと、電車通学の野々花とケイちゃんはここでお別れになる。
「じゃあ麻虹と峰くん、また明日ね。 水谷、明日は分かってるわよね」
「ん? なに?」
「張り倒すわよあんた」