運ばれてきた順に鉄板の上に具材たっぷりの種を広げて焼いていく中で、峰とケイちゃんがふざけ合って、それを野々花が怒って、あたしはお腹を抱えて笑う。
「うわ、峰マヨネーズのかけ方下手っ」
あたしは、ソースがかかったお好み焼きの上に描かれたへにゃへにゃ曲がったマヨネーズを指差して言った。
「このセンスが分からねぇのか」
「美術の成績2の人のセンスは理解できない」
「うるせえ」
ああだこうだ言いながら、見た目がイマイチなお好み焼きも味が想像できないような変わり種のもんじゃ焼きも、あっという間にあたし達は平らげた。
お店を出ると、ケイちゃんが「食べ過ぎたー!」と言いながらグッと伸びをした。
「ケイちゃんいっぱい食べてたもんね」
「4人でご飯行ったの久々だったから嬉しくてさぁ」
そのケイちゃんの言葉に、最後にみんなでご飯を食べに行ったのは1学期の春だったことを思い出す。
野々花も同じく思い出したのか「確かに、久々だったかも」とお腹を摩りながら言う。