「・・・ボクは、イオ」

「イオ・・・?」



少女かと思っていたんだけど。

ボクって自分のこと言っている・・・。



って、イオ!?



ふいに脳内に、ユミコ姉ちゃんが言っていた言葉が思い浮かんだ。




『ミウ、イオって知っている?』

『知らないよ』

『イオっていうのはね、ハッカーなんだよ。
誰も彼女には勝てないの。
イオがハッキング出来ない情報はないって言われているよ』



・・・この子が、イオ?



「イオって、ハッカーの・・・?」

「そうです」



天才ハッカーだと聞いていたから。

あたしと同じぐらいの少女だとは思わなかったのだ。

あたしはひどく驚いた。



「オリちゃんー?どこー?」



女の人の声がして、イオは振り返る。



「・・・」

「行かないの?」