あたしは数日後、風林寺家を抜け出した。
ユミコ姉ちゃんを殺した犯人から、ダイヤモンドを守り切れたから。
ポイントも沢山もらい、目標点に達し、出ることとなった。
ユミコ姉ちゃんを殺した犯人は、後日捕まった。
あたしは、6歳だった。
もうすぐで、小学校入学という時だった。
小学校と中学校は、義務教育だから、入らないと駄目だ。
でも、お金はどうしよう・・・。
あたしは少ない荷物を手に、裏道を歩いていた。
人が多い繁華街で誰かに出会ったり補導されるより、暗い裏道を通った方がマシだと考えた結果だった。
「・・・どうしたんですか?」
ふと聞こえた、幼い優しい声。
あたしはキョロキョロと、辺りを見渡した。
ビルとビルの間に、少女が立っていた。
歳は多分、あたしと同じくらい。
「・・・あなたは、だぁれ?」
あたしは少女に近づき、話しかけてみた。