「…私が悪いの。」
この人とはもう会うこともないだろう
少しぐらい弱音をはいてもいいだろうか
「俺、薫…。」
彼の漆黒の瞳と目があってそらせない。
吸い込まれるような目
こんな瞳久し振りだ
まるであの人の瞳みたい
「うた。よろしく、薫。」
ニコッと微笑むと嬉しそうに笑う薫。
あぁ久しぶりだこの感じ。
「こんな時間までなにしてんの?
早くかえらないと危ないよ」
隣を見ると薫と目があった。
ニコッと笑う薫。
…かわいい。
「じゃあ、帰るね
もう、会うこともないだろうけど…
ありがとう、薫。」
フワッと風が吹いた気がした。
立ち上がると公園をでる。
そして向かうんだ
あの
あの家に…。