一方 桜子の父親 守は


妻の早苗を問いただした。


《 守と早苗の自宅 》


「桜子の事だが・・・


あれから何も連絡はないよな・・・」



突然 桜子の事を話しだす守に動揺する早苗


「えっ・・・えぇ・・・

でも・・・便りがないのは

元気な証拠って言うじゃない・・・


きっと幸せに暮らしてますよ・・・」


さらっと流した早苗の言葉に 守はテーブルを叩き

「早苗っ・・・お前は嘘をついてるんじゃないのか・・・」


普段 温厚な守の態度に驚く早苗


「えっ・・・?嘘って?」


「桜子は・・・アメリカなんて行ってないだろう・・・何故 嘘をついた?

桜子に頼まれたのか?」


早苗は茫然と立ちすくみ


言葉がでなかった



「早苗っ・・・本当の事を話してくれ・・・

頼む・・・本当の事が聞きたいんだ・・・桜子・・・

記憶がないんだ・・・


何で・・・」


守は涙ながらに訴えた。


早苗は泣き崩れながら話しはじめた。


「ごめんなさい・・・


アナタ・・・本当にごめんなさい・・・」