そして・・・みんなが見守る中 桜子はまた新たな記憶が甦っていた。


「徹さん・・・」


田渕は桜子に問いかけた。


「緑川 徹さんはその時


居たのですか?」


「目を覚ますと・・・


白い部屋・・・ベッドの上・・・


怖がらなくていいんだよ・・・


君は怖い夢を見ていたんだね・・・


君は僕の妻・・・


緑川 桜子・・・



ほら・・・君の娘・・・


桜子も ママの事 心配してるよ・・・


毎日・・・毎日・・・


同じ言葉をかけられて・・・」


田渕と足立は顔を合わせ



「これは・・・マインドコントロールされてるわね・・・幻覚のように思わして・・・

でも 早紀ちゃんは一体 誰の子・・・?」


「それから・・・どうしたんですか・・・?」


「どれぐらいいたのか・・・ 窓もない部屋で

三人での生活・・・


私は・・徹さんの妻・・・


早紀の母親と思うようになって・・・


それから・・・今のこの家に来て・・・」


富美子は怒りを露に


「何て・・・酷い人・・・緑川って人は・・・

何の目的で・・・」

「僕・・・東京へ行って調べてきます。

白い服 白衣って事は

緑川に携わった者だと思うし・・・」

足立は何とかして 真実を明らかにしようと心に思った。