そして桜子の催眠療法が始まった。



前回のように 田渕は桜子をリラックスさせながら


富美子と足立は息を凝らして様子を伺っていた。


次第に以前のように


桜子の呼吸が荒くなり


またあの悪夢が甦ってる姿を見た富美子は


顔を手で覆い鳴咽した。


「何てこんな酷い目に・・・ウゥ・・・」


富美子の肩に手を回し 摩りながら 涙を呑む足立であった。


次第に早苗の存在を口にする桜子に田渕は冷静に


桜子に問いかけた。


「桜子さん・・・アナタと早苗さんの関係は・・・?」


「・・・父親の彼女で・・・

近々 結婚が決まってました・・・


一緒に住んでました・・・」


「そう・・・三人で住んでたのね・・・」


「ハイ・・・でも・・・

父は・・・長期出張で・・・

で・・・_____」


「どうしましたか?


桜子さん?何かあったんですか・・・?」


「___軽井沢の・・・


軽井沢の別荘に・・」


「軽井沢の別荘で何かあったの?」