桜子は手際よく 料理を作り リビングへ持って行くと 徹と足立は楽しげに会話をしながら 盛り上がっていた。


晴子が大吾を抱き リビングに顔を出した。


「あらぁ珍しい お客様だこと・・・

足立さんでしたわね・・・

いつも徹がお世話になっております・・・」


「ご無沙汰しております・・・

こちらこそ・・・緑川には世話になりっぱなしで・・・

あっ・・・大ちゃん?


こんばんは・・・イヤー

大きくなって・・・」


「大吾・・・おいで・・・

そりゃあ お前 見たの赤ちゃんの時だろ・・・

本当・・・可愛いだろ・・・

親バカかもしれないが

大吾は 本当に賢いしな・・・

お前も 早く結婚して

子供 作った方が良いぞ」


徹は大吾を膝の上に抱き
あげた。


「本当だな・・・子供って可愛いよな・・・」


二人の会話に桜子も穏やかな感情で見つめていた。


九時を過ぎた頃であった。


早紀が二階から バタバタと階段を下りてリビングへやってきた。