そして その日は長居はせず


足立の部屋を後にした。


足立の言われた言葉に


桜子は足立を信じ 催眠療法をしてみようと考えていた。


徹も少しずつ いつもの態度に戻りつつあった。


桜子は嘘の親睦会の作り話しを徹に話し


保護者の人達とフラワーアレンジメントの講習を


週一回 始める事を話した。


「そうか・・・習い事か・・・

いいんじゃないか?

毎日 毎日 オフクロと顔 合わせてるから

揉め事も多くなるんだろうし・・・

桜子の好きな花なら

ヤリガイもあるだろう」


徹の意外な言葉に桜子は

嘘をついてる事が逆に


心 苦しい気持ちになっていた。


「でも・・・お義母様が・・・何て言うかしら・・・」


「オフクロには 俺から話しておくから・・・

安心して そのフラワーアレンジメント始めたら良いよ・・・」


桜子は少し後ろめたい気持ちもあったが


一歩 自ら過去を知る為に踏み出す事で


何か変わる予感がしていた。