どんなに嫌みを言われても 今の桜子は動じなかった。


桜子は 過去を知りたくてその事が頭から離れなかった。


一方・・・足立は五年前の徹の事を調べていた。



明くる朝 徹が帰宅した。


「おかえりなさいませ」


徹は何も言わず 二階へ上がった。


徹の態度に桜子は何とも言えない苦痛を感じていた。


「アナタ・・・」


「疲れてるんだ・・・」


その一言で桜子は何も言えず


部屋を出た。


結局 それからも二人の間に溝ができたようなまま


数日が経ち・・・


足立と約束した水曜日がやってきた。


桜子は早紀と徹を送り出し


大吾を晴子へ預けた。


いつもの如く 嫌みを散々言われながら


桜子は身支度をし


足立のマンションへ向かった。