「早紀・・・遊んで来なさい ママ 少しお話したいから・・・」


「はぁい・・・」


「ごめんなさい・・・アナタが私の本当の母さんって証拠・・・」


母親は不思議そうな顔をしながらバッグからプリクラと幼い頃の写真を出して桜子に渡した。


「どーゆー事なの?桜子・・・父さんは?」


「私・・・5年前以降の記憶がないの・・・

このプリクラはいつ頃?撮ったの?」


母親は驚きながら


「記憶がないって?どうして?何があったの?」


「わからないの・・・

私にもわからないの・・・
だから知りたくて・・・」


桜子は涙ながらに訴えた。


「このプリクラは六年前ぐらいに・・・

高校の帰りにアナタと会って・・・

でも・・・これが最後になって

父さんが再婚するって聞いて・・・

それ以来 音信不通になって・・・」


確かに プリクラに写ってるのは


まだ少女のような桜子が母親と寄り添って写っていた。


「六年前・・・って・・・

でも・・・その頃には

私には早紀が生まれてたはずよ・・・」


「それは・・・絶対 有り得ない!

桜子・・・進学するって

幼稚園の先生になるって言ってたし・・・

あっ!桜子は 幼なじみの彼氏・・・

拓馬くんと付き合ってたじゃない・・・

拓馬くんと結婚したの?」