「足立さん・・・さっきの話しは・・・」


「分かってますよ・・・

誰にも・・・もちろん緑川にも・・・言いませんから

安心して下さい・・・

今度 ゆっくり話しましょう・・・

僕で良かったら 本当に相談にのりますから・・・」


早紀が二人をキョロキョロ見ながら言った。


「ママ 良かったね・・・オジサマがパパだったら良かったのにな」


「早紀・・・っ・・・」


足立は不思議そうな顔で


「早紀ちゃん・・・?どうして・・・?パパの事 嫌いなの?」


早紀はジュースを一気に飲み干しながら


「うん・・・パパも御祖母様も嫌い・・・

ママをいじめるし・・・」


足立は桜子の顔を見て問いかけた。


「早紀ちゃんの言ってる事 本当なんですか?」


桜子は戸惑いながら


「いえ・・・私より早紀が・・・可哀相で・・・

本当に 過去さえわかれば

私も もっと気持ちも切り替えられるのに
私のせいで早紀までが・・・」

「今日は時間ないので
近日中にでも
時間 作るので 是非 その時に話し聞かせて下さい」

「ハイ・・・」


「早紀ちゃんとも また
ゆっくり 遊べる時間 作るからね・・・
だから ママと仲良く 頑張って・・・」


絶対 遊んでね・・・指きり・・・」


そう言って早紀は小指を出して 足立と指きりげんまんをした。


桜子も そんなほほえましい様子に


安らぎを感じていた。