「オジサマ 熱帯魚 見てきて良い?」


「あーいいよ・・・あっ!熱帯魚にエサ あげてくれるかな・・・」


「うん・・・ワァママ エサ あげれるって・・・」


家では見たことないような笑顔の早紀に桜子は足立の家へ連れて来て良かったと思っていた。


「すいません・・・早紀ったら 遠慮もしなくて・・・」


「そんな事ないですよ・・・

子供は自然が1番ですよ・・・

それより・・・昨日・・・何か?あったんですか?
緑川・・・相当 荒れてて・・・」


「えぇ・・・ちょっと

色々あって・・・」


「何か・・・あったら
いつでも 相談にのりますよ・・・緑川の奴・・・

昔っから 気難しい性格だし

大変でしょ・・・」


その時 桜子は足立なら


昔の事を教えてくれると
思った。


「あの・・・5年前・・・足立さんは・・・徹さんと
同じ 職場だったんですよね・・・」


「5年前・・・ん・・・

5年前は僕はアメリカだったから・・・緑川も東京の病院に勤めてたけど・・・それが・・・?」


「私・・・5年前以降の記憶がなくて・・・」


足立は驚いた表情で言葉が出なかった。


「オジサマ・・・エサ あげてきたよ 」


「ありがとう」