「あぁ…悪りぃ、眠かったから」
俺は目をこすりながらだるそうに話す。
「ちぇー、仁とサボりたかったのに」
プクっと頬を膨らます透はすごくかわいいけど、それも見た目だけ。
まぁ俺らは似てるんだけどな。
「せっかく仁と四時間目サボろうとしたのにさぁ〜、担任に捕まって〜もう途中から抜け出してきたんだよ〜」
ん?四時間目?
途中から抜けてきた?
「透っ!今何時?」
えっ、というような顔で俺をみつめる透。
そりゃそうだよな、俺らは時間なんて気しないやつだし。
「1時10分くらいかな?」
やべえ!あと三十分で授業がおわる!
「おい仁、時間なんか聞いてどうしたんだよ〜」
透は不審な目をしながら俺に問いかけた。