「お前…俺のこと知らないの?」




なにその知ってるのが常識みたいな言い方。



見たこともないんですけど。



「はい」



あたしは正直に返事をした。



「…へぇ。そうなんだ…俺は一年五組の
神楽仁。」



もっと妖しい笑みを浮かべながら、こいつは言った。



…え?


待って…こいつ…同学年⁉



しかも神楽仁ってさっき話してたチャラ男の⁉



…うっわ最悪。


なんで関わりたくないって思った人に絡まれなきゃいけないの。