「うわー……やべえ。……その子誰ですか?!」

「ハーフじゃね?!」

「目が青い!」




揃いも揃って、南校ヤンキーズみたいな反応をするカラフルさん達。

何がやばいのかは知らないが、取り敢えずやばかったらしい。

ついでに言うと私はクオーターだ。





ジロジロ……というか、ジトジトというか……。

向けられるのは嫌な視線。



例えて言えば、狼の群れに投げ入れられた兎。

私は兎を名乗るほど可愛らしくはないけれど。





とにかく、遊佐さんからもカラフルさん達からも逃げたい。

降ろして!と肩の上で暴れてみれば、その要求は割と簡単に通された。





地面に足を付くことに成功し、後は逃げれば万事解決。

だけれども、そんな簡単に逃がしてくれる訳はなく。




「こいつはアオ。俺が東校総長になった暁には、東の姫になる女だ。」


がっちりと私の手をホールドして、遊佐さんはニヤリと笑って言った。

そうすれば、カラフルさん達は拍手をして。




「アオさん!よろしく!」

「アオ姉さん!仲良くしてください!」




ちょっと待って!

まだ私、イエスともなんとも言ってないからね?!

ていうか、出会って数分の人の彼女にはなれませんよ?!