その子の歩き方や仕草なんかは、どれを取っても洗練されていて、


どこからどう見ても、完璧なお嬢様。


B組に来るような子には到底見えなかった。






西巴の所の一人息子と、青い目の女の子。





新入生の中でもこの二人が一番輝いていて、

どうしてB組に?と言わざるを得ない彼らの存在は、瞬く間に学校中に広まった。







入学式から二週間は経ち、新入生もクラスに大分慣れてきた。


俺も新たに出来た友人と楽しい学校生活を……





送っている予定だったんだけどね。



送っていません、ええ、ぼっちです。






このクラスには、大きく分けて仲良しグループが四つ出来ていた。




まずは割と裕福な男子達のグループと、才能を見初められて入学した男子達のグループ。


そしておっとりお嬢様達のグループと、派手目女子達のグループ。





B組の中では裕福な奴らは、才能枠で入った奴らを馬鹿にして。

また才能枠で入った奴らは金持ちに媚へつらって、取り入る隙を狙う。




そんな感じのグループ編成なんだけど……





このクラスには、ぼっちが3人いる。





まず一人目は、俺の左隣でずっと本を読んでいる西巴恵。



男子達からは、

“触らぬ西巴に祟りなし”やら、“すかしててむかつく”やら色々言われていて、倦厭されている。


要するに、

“西巴の機嫌をうっかり損ねる位なら近づかないようにしよう”

“西巴がいると自分達が霞むから近づかないでおこう”という事。