夏休み中は普段より、かなり難関大学の勉強時間が増える。
ってことで、ほぼ毎日夏休みなのに学校通ってる。
炎天下の中最悪だ………。
「おっはよ〜♪碧依くん!」
「…おはよ、橘」
「今日は良い天気だねっー!太陽が気持ち良いもん」
「暑いだけじゃん」
「そんなことないよ!お日様がないと、気分も暗くなっちゃうから」
朝から元気な橘は、ニコッと俺に満面の笑みを見せる。
確かに、曇りよりはマシかも。
眩しいほどの太陽と、肌に刺す暑さ。
羽珠とプール掃除したの思い出す。
アイス食べたっけ?
気付けば、あの時からずっと俺は羽珠のこと好きなんだ。
「神木。1番の問題解けるか?」
「…1番。…x=4?」
「お前は医大志望だろー?これぐらい解けなきゃマズイぞ。代わりに橘」
「はっ、はい!x=7です!」
「さすが橘!正解だ!」
受験勉強も絶不調。
羽珠いないだけなのに、俺ヤバイ……。
家でもこの範囲ちゃんと勉強したはずなのに。