どれだけ悩んでも明確な答えってないものなんだね……。


ただ、一つ進んだこと。



碧依くんの連絡先を削除した。


いつまでも、連絡先があっても切なくなるだけ。


思い切って過去とさよなら。



「ちょっと明るくなったね、羽珠」

「ほんとに〜!?」


学校で皐月に言われた。


進めてる証拠かな!!


「あ、そいえば……」

「ん?」

「隣のクラスの男子が、羽珠に用事あるって。放課後に屋上」

「えー…誰よー。めんどくさい!」

「告白じゃないのー?羽珠と神木が別れた、って噂回ってるらしいし」


そっか………。


あたしと碧依くんって噂になってるのか。


あんまり良い気分はしないけど、致し方ない。


「新しい彼氏でも作ろっかな〜♪」

「神木以外の人と付き合ってみるのも良い経験じゃないの」



あたしは前に進む。


さよなら、碧依くん。


それから、ごめんなさい。