濃いメイクがうざったくて、家に帰ればすぐクレンジング。
やっぱ、すっぴん楽〜。
部屋のベッドでゴロゴロしてると、ノックと同時にドアが開いた。
きっと楚良だ。
「姉ちゃん!!」
「何よ楚良〜。ノックしてから、ドア開けなさいよー!」
「うっせーな!悩み相談しに来てやったのに」
「へ?楚良なんか悩みあるの?」
「俺じゃねぇよ。姉ちゃん」
目が覚めるほどの金髪と、生意気な瞳があたしを見詰める。
弟にはバレバレっぽい。
「あのね〜楚良」
「おう」
「碧依くんと別れちゃった」
「………はぁ!!?」
涙を笑って誤魔化した。
さすがに、弟の楚良の前じゃ泣けないでしょ?
姉の威厳がなくなるのは嫌!!
「なんで…なんで別れたんだよ〜!」
「あたしが悪いの」
「どっちが悪いとか関係ねぇよ!別れた二人に問題あんだから」
あのおバカで不真面目でチャラい楚良が………
めちゃくちゃ真面目なこと言ってる!!
確かに、あたし達二人がそれぞれ問題を抱えてる。