「それで、妖たちは貴方の力がほしいのよ」

「私には、力なんてありません」

「そんな事ないわ、貴方は持っているのよ、特別な力をね」

雪女は、腕を高く掲げると、雪の中から小さな子供をだした。

「子供……?」

何で子供を?確かあの子供は……。

「この子は私の子、まだ雪女になる前の雪ん子よ」

雪女は、その子を愛おしげに頬にキスを落とす。

「この子を強い雪女にする為にも、貴方の力が必要なの」

雪女は、私にその雪ん子を近づけてくる。

「な、なにをするの?」

「この子を抱いてほしいの」

「え?」

何で雪ん子を抱かないといけないの?