怖くなってしまった千奈はその場に座り込んでしまった。

「きゃはは……こっちだよ〜」

「え?」

ふと顔を上げた千奈の目に女の子の姿が目に入った。

「……あなたは?」

「きゃはは……ふふふ……こっちだよ」

女の子はどんどん森の中へと入って行く。

「そっちに神斗君と美心ちゃんが居るの?」

「ふふふ……きゃはは……」

千奈はその女の子の後を必死に着いて行く。

「ふふ……きゃはははは……かかった……」

「え?」

突然千奈が居た近くに白い霧が覆い始める。

「…な、何も見えないよ」

まだ六歳だった千奈は、自分の状態を知ることが出来ずパニックに陥っていた。

「神斗君……美心ちゃん!」

必死で二人の友達の名前を呼ぶけど、やっぱり返事は返ってこない。

「うぅ……」

千奈はその場に蹲ってしまう。