そうすれば、俺は千奈の側に居られる権利を得る。

千奈を守る事ができる。

「もぅ、他の妖たちに千奈の力は渡さない」

前の雪女の件は、誰かが仕組んだことだ。

千奈の力を狙っている存在がいるってことになる。

それが誰なのか探りを入れないといけない。

「一体何者なんだ……?」

もしかして、昔の空の巫女と関係を持っていた妖か?それとも人間か?

「白様、そろそろ着替えないと」

「分かった、今行くよ」

選択は二つとは限らないが、身近な存在となると妖か人間になる。

だとするなら、千奈の通う学校にも千奈の力を狙っている奴らが居るかもしれない。

「そんな奴らは、俺がこの手で消してやる」

俺は、低くそう呟き家の中へと入った。