「これ、どうしたの?」

「作ってもらったんだ黒幻に、千奈専用のマフラーを」

「なんで…?」

「お前さ、俺にマフラー返しただろ?この神社に結界ははってあるけど、神社の外だと千奈の力が表へと出るから。俺のマフラーの変わりに、新しいマフラーを作らせたんだ」

私のためにわざわざ。

「ありがとう、白!」

「それに、お前の誕生日に何もあげられなかったからさ」

「そ、そんなこと無いよ!」

私の誕生日に、白は本当に迎に来てくれた。

私の所へと戻って来てくれた。

それが、私にとっての誕生日プレゼントだった。

「白…大好き…」

私は、静かにそう呟く。

「…だろ…」

「えっ?」

今白なんて言ったのかな?

「反則だろ…、小声で大好きとか…」

「ご、ごめん!」

お互いに頬を赤らめて、私達は視線を逸らす。