「学校見学ね…」

「なら、学校見学含めて、明日千奈と来ればいいのよ」

そうか、よくよく考えれば千奈と同じ高校に行けば、ずっと千奈の側に居られるわけだし直ぐに守れる。

「しゃーね、千奈と明日行くよ」

「白ありがと!凄い嬉しい」

千奈の笑顔を見て、俺は頬が熱くなるのを感じた。

「ママ、学校ってなに?」

「学校っていうのは――――」

雪女の代わりに雪姫苺の母親になろうとしている千奈の姿は、大人になって自分の子供が出来たとき、千奈は良い母親になれるだろうな。

「子供か…」

その千奈の子供の父親になるのは、誰なんだろうな…。

「じゃぁ、私達はこれで帰るよ」

「うん、また明日ね」

美心ちゃんと神斗君を見送り、俺は自分の部屋へと戻る。

「明日は、神社の外に出るんだから、これは明日渡すか」

俺は、妖に運ばせた包の中を確認する。

「思った以上に、いい出来じゃん」