先輩の学ランを受け取り、羽織ってボタンを留めた。 「ごめん……ありがとう……」 後ろ向いたままの先輩の背中にゴンッと頭を当てて、謝った。 「莉子ちゃん、もう大丈夫??」 「ぇ、何が??」 「何がって………。千田を追い出してからも泣いてるだろ??」 「ぇ??………あ…………」 そう言われてみれば、まだ頬は濡れてる。 それに視界が歪んでる。