……あ、ほんとにここなんだ。

指差したままのポーズで固まる私に


「ほら、グズグズしてたら面倒くさい奴に見つかっちゃうから早く入って」


早く中に入れと、やたらと急かす綾ちゃん。


「面倒くさい奴?」


「いいから、早く!」


「え、ちょっ……」


その綾ちゃんに背中を押されて、半ば強引に中へと進んで行く。


ちょっと待って、綾ちゃん!!


お願いだから……

お願いだから、せめてここが何処なのかくらいは教えて───!