◇ ゆらり……ゆらり…… 微睡みの中、ゆりかごにたゆたうような感覚と 優しく包み込まれた温もりに、微かに意識が浮上する。 なんとも言えない心地良さと 「───マリア……」 私の名前を囁く、甘く低い声。 甘えるように頬を摺り寄せれば 耳元でくすりと笑われたような気がしたけれど 「おやすみ……」 続いて聞こえてきた声に安心して、再び意識を手放した─────