『電話しよ』
そう言われたのはもう少し前かな?
2ヵ月とかだったような。
少し戸惑ったのは電話が嫌いだから。
仲のいい友達でも長時間の電話はできなかった。
一瞬の沈黙が嫌いだった。
『電話嫌い』
『電話のがラク』
壮ちゃんに負けて電話をすることにした。
もう寝るばっかりにして、ベットに横になる。
それから電話をかけた。
『もしもし?』
『…もしもし』
少し眠そうな壮ちゃんの声。
なぜか緊張した。
自然に話し出すと会話は途切れなくて
2人の初めての電話は6時間に及んでいた。
新聞配達のバイク音が聞こえた時には驚いて
電話越しに2人で笑った。
学校では寝不足で2人して授業中寝ていた。