ピーンポーン




「草野寮ですけど…」

寮が来た…
空は、晴れていた。
まるで、
寮の告白を祝うかのように…

「あっ!寮…開いてるから入っていいよ。」

「お邪魔しまーす…」

「なんかしらけててごめんね。親が出張でいないから…」


…‥


「咲の家は、すぐ隣…だよ…」

「行くんでしょ?」
「あっ!それとも呼ぼうか?」

…‥


「…行くわ。」
「教えてくれてありがとう」


なんだか、寮がおかしかった。いつもの元気がなかったんだ。
僕は、この時、『まさか寮が僕の気持ちに気付いてる』とまで考えていなかった…