「………っ!」

「何?俺に見惚れてんの?」

「は、はぁぁ?何であんたなんかに見とれないといけないのよ。」

明らかに動揺してしまった。

「お前名前は?」

「なんであんたなんかに。」

「俺は智癒。お前は?」

「………。月野。」

「ふーん。」

「……そっちの苗字は何て言うのよ。」

「教えない。」

「は?」

なんなのよこいつは!!

「だって、そうしたら苗字で呼ぶんだろ?」

彼は見透かしたようなか顔を私に向けた。

「別に……。」

「お前って、女らしくねぇよな」

「し、失礼なっ!」

「褒めてんだよ。……。そろそろ俺は行くから。じゃあな月野。」

そう言って微笑んで、美男子の智癒とや

らは私を置いて屋上から去っていった。

な、なんなんだ彼奴!!