ーあのね、私、最近初めて『恋』したんだよ。中学2年になってからなんて可笑しいよね。…でもそんな恋も桜の花びらみたいに散っちゃったんだ……。










「マジでお前本当にアイツを惚れさせちゃったワケ!?」
「すげぇ。」
「やるじゃん、翔也」
「でも、アイツもかわいそーだよなwターゲットにされてさぁ」
「だよなー」
そんな男子の会話が教室を横切る。他人ごとのように振る舞う私だがこれは私のこと。周りのみんなだって私のことを哀れな目で見ているに違いない。こんな思いになるなら恋なんてしなきゃよかった。