「5年前の今日、言えなかった言葉をたくさん言ってやる。」


今日はクリスマスだからね。


そう言って俺は微笑み、大人になった彼女の首筋にキスを落とす。


やられっぱなしじゃ大人のメンツ丸潰れである。


甘い吐息をはいたすみれは、理解したように目を見開いた。


「あの時教えられなかったオトナの魅力も教えてやるよ。」


そう言って妖艶に微笑むと、すみれの顔は朱に染まる。


「ここ、学校だよ。
保健室だよ、先生。」


「知るか。
というか先生をやめろ、罪悪感がます。」


そう言うとすみれはくすりと笑った。