そして、小学校卒業。
式を終え、通い慣れた通学路を4人でゆっくり歩いていると、突然シマが走り出した。


「ついてきて!」


足の速い彼を必死で追いかけて
肩で息をしながら辿り着いた先は
いつも遊んでいた児童公園。


そこには遊具の他に大きな森林があり
犬を散歩させる人、ジョギングする人、時期が来れば花見客で賑わう場所だった。


放課後、私達はその公園に集まって
かくれんぼやケイドロをしたり、だだっ広い芝生に寝転がって替え歌やしりとりをして遊んだ。


「今日で最後だから、タイムカプセル埋めよう」


額に汗を浮かべたシマが呟く。


「どこに?」


「あの一番大きい木の下に埋めよう!」


「何を埋めるの?」


「そんなの、宝物に決まってんじゃん!」


わたしとユリの問いに、興奮しながら答えるシマ。
すると、今まで黙っていたケントがおもむろに口を開いた。