男子近い…と固まっていると


「何してるの?」


とクラス一モテるユリもやってきた。
うわあユリまで…とさらに固まるわたし。



「こんな特技があったんだね。もっと描いてよ」


とせがまれ、そんな昼休みを毎日送っているうちに、いつのまにか4人でいることが当たり前になっていた。


中学は地元の公立校に通うわたしに受験の選択肢はなく、それはユリやシマも同じだったけど、ケントだけは違った。


中高一貫の私立を受験するそうだと母に聞いた。
わたし達4人は親同士も仲が良かった。


高学年になると、塾があるケントと遊ぶ機会は少なくなった。
学校では普通に接していたし、休日を皆で過ごすこともあったけど
こういう日々ももうすぐ終っちゃうんだなぁと子供ながらに感じていた。