そして、野川の部屋へ。

それは、想像以上に酷かった。

「………なんだこれ。」



そこは、虫だらけで、あちこちに蜘蛛の巣が張り、キズだらけだった。


「ね!?酷いでしょ!?だから。早瀬に、頼んだ。」


「あたしに頼むな!!で?ゴキブリは??」

「この、ダンボールの影らへんに……」

何処だ?えーと…すると、ダンボールの影から、黒い物が動いた。



カサッ



「ぎ、ぎゃぁぁぁっ!ゴ、ゴキッ!」


「っるせー!!ゴキブリぐらいで騒ぐな!!」

ほんと、うるさい。なんなんだ。ま、

「殺るか。」



「ねぇ。その手に持ってる物、なに。」


手に持ってる物?


「……?お前のスリッパだが。」


「やめて!!スプレーあるから!!ほら!!」

……なんで慌ててるんだ?意味わからん。ま、いいか。