テスト当日。

あたしはいつもと変わらない朝を過ごしていた。

「ねーちゃーん?」

弟のヒロトが叫んだ。

「なにー?ねーちゃん今から学校なの」

するとヒロトがむすっとした顔でこっちを向いた。

「またあとでね」



「緊張するー!ね、カレン!」

カレンにいったが、カレンはごく普通だ。

「ううん、大丈夫!のはず…」

カレンはリンのことを心配しているのだろう。

手作りテストでやらなかった部分が出たら…とか。

「ほんと、自信に満ちてるよ。リンはね」

あたしが喋ろうとしたけど、やめた。

「ほんと…ほんとに。悪い点とったら絶対悲しみが大きいよ…」