彼女達と別れを告げた後、母親が部屋に入ってきた。

「あのね、あなたをひいた犯人ひき逃げしてたんだけど、防犯カメラに映ってて捕まったわよ。」


ひき逃げされたんだ、あたし。


「運転しながらうたた寝してたんですって。
お母さん、あんたが生きてて何も障害残らなかったから良かったけど、もしもの事があったら殺したいぐらい憎んだわね。」


「…良かった生きてて。」


こんな時に親の有り難みと愛を感じる。


「あばらの骨さえ治れば学校には戻れるみたいだから、早く治しなさいね。」


はぁい。と返事をすると、そろそろ夕食の時間らしく、母は帰って行った。