この距離に甘えていたい。
彼の優しさに甘えていたい。
でも甘えれば甘えるほど、彼のことを諦められず、
わたしはもう引き返せないところまで気づいたら来てしまっていた。

羽奈と一ノ瀬くんが一緒にいるところを見ることに対しての嫉妬。
羽奈が一ノ瀬くんのことを、一ノ瀬くんが羽奈のことを話す時に対して生まれる不快感。
友だちとして二人と関わることの辛さ。

もう我慢の限界だった。

わたし、いつまでこんなに我慢しなきゃいけないの?

帰り道、わたしはずっと考えていた。

告白して振られて忘れられるなら、
今日、電話で告白しようって。