今 斜め前には 数年まで 許婚だった人が

料理をパクパクと口に運んで食べている



まだ、君が14歳だった頃
久しぶりに会ったときはとても驚いたのを覚えてる。


小さい頃の面影を残しつつも君はとても綺麗になっていた。


今はそれ以上に綺麗になっていて
…少し妬けるな。


「葵ちゃん…? 料理美味しい?」
と思わず聞いてみると

動かしていた手を止めてニコッと君は
微笑む


「美味しいですよ! お兄さんは?」