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二人は、久しぶりに昼食をともにした。


普段メイは、ルイが会社に行く前に置いておく食事を一人で食べている。

備え付けてある冷蔵庫に入れ、同じく備え付けのレンジで暖める。


この部屋は風呂だけでなく、軽い家電も置いてある。


この部屋だけで生活できるほど充実しているのだ。


「ご主人様っ」

どこかわくわくとした様子のメイ。

「なんだ、メイ……あ、ついてる」

指先で口許についたコーンスープを拭って、舐める。

それに悲鳴をあげたのはメイだった。


「あうっ、お手手でとったらばっちいですよ!?」


「かっこいー!とかじゃないのか。さっきの映画だとそれでいちゃいちゃしていて、」

「舐めたらだめですっ」

ルイとしては、メイに『かっこいい』と頬を染めて欲しかったのだが。

変なふうにしつけてしまった。

ため息をつきながら、メイに話の続きを促した。


「…ご主人様!」


「なんだ」


「お願いがあります」


ぴくんと耳を傾ける。

メイがお願いとは、珍しい。


ついじっと見てしまえば、ふにゃりと笑った。