起きたメイは、いつものように朝の用意をすませ、真っ白なワンピースに着替えてくる。


リンカーングリーンの髪の毛を二つに結って、白いリボンで止める。



『国崎メイ』の完成図。



「今日はカップケーキ!」


嬉しそうに飛び付く彼女を愛しげに眺める。


「いただきますです♪」


カリカリとカップケーキを食し始めたメイ。

ルイが一人で朝食を食べるのは、メイの愛らしい姿をゆっくりと見たいからだ。

食事と観察の両方は少し困難。

だから、食事だけ先にとって、メイを眺めることに決めたのだ。


見られることに慣れているメイは、絡まる視線を気にしない。

むしろそれが居心地良いという風に食事を進める。


「メイ」


「はい?」


いきなり名前を呼ばれ、ぴくりと反応。




「今日は仕事ないから」




その一言で、みるみる目が見開いていく。


「ほ、ほんとですか?」

「ああ。野崎が休めとな。メイをちゃんとケアしてやれと言われた」

「わあ!やったやった!
野崎さん大好きぃ!」