「本当か……!?…そう言ってくれて嬉しい。

負い目を感じていたからな。

普通を与えてやりたかったと」


とうとう、瑠璃のような幸せな女子高生にはさせてやれなかった。


それを酷く悲しんでいるのは、誰よりもルイだった。


ルコーラから隠すためとはいえ、自分が拾わなければこうはならなかったのだ。



「だいじょうぶです。メイはルイに監禁されてたから、こんなに幸せなんです」


「……そうか」



ふふ、と嬉しそうに笑って。




「これで満足するなよ、もっともっと幸せにしてやる」



「わぁいですっ、期待してますよっ」



不幸なものは幸せに。

思う存分不幸を味わった彼らの幸せは、まだまだ始まったばかりである。







【ご主人さまに監禁されて】Fin