必死に、少しでもわかってもらいたくて。

「で、野崎さんが言っちゃダメって。

それはたぶんメイがご主人さまとくらべたらだめだめで、ご主人さまに迷惑かけちゃうから野崎さんは言ってくれて、でもメイ、ご主人さまのこと好きになるの抑えられなくて、このままご主人さまのそばは辛いって……だから、だから!!」


叫んで、叫んだ。


思ったよりもすんなりと吐き出されたそれは、自分でも驚くほど羞恥心がなく。


魔法にかかったような感覚。


息継ぎもせず、むしろしたら魔法が解けてしまうような気さえした。

が。


「め、い……?」


呆然とこちらを見つめる彼にハッとして、メイの魔法は解けた。


一気に羞恥に襲われる。


言ってしまった、吐き出してしまった。
逃げ出したくなる羞恥の中、メイはルイの対応を待った。


彼は、固まっていた。


目を見開いて微動だにしない。


嬉しいのか困ってるのかすらもわからない、そんな彼。

嫌な予感がした。


「……な、」


口を開いたはいいものの、喘いで一一迷った。


何をしゃべればいいのか、迷っている。



「な、にを言ってるんだ、メイ。好きを混同させちゃいけない」


「……え」


「君の好きは、きっと保護者に向けたものだろう?」


――絶望した。